インターネットで記事を書きだして早11年、ランサーズなどのクラウドサービスで仕事を受けだして早5年が経ちました。
ライター報酬を少しでも多くするため、有効な手段として挙げられる方法の1つが「単価交渉」です。
私もこの11年の間、複数回経験しています。
その経験から、今回は記事・単価交渉は可能なのか、そのときに気を付けたい交渉方法やライターが最低限意識すべきことなどを書きました。
単価交渉に興味があるぞという方は、目を通してみてください。
- *ライティングの報酬を上げる方法は3つ
- *報酬の単価交渉は可能だが困難
- *これはダメ! 単価交渉におけるNGないい方
- *発注側から見て嫌なライターは?
- *単価交渉するならこれだけはすべき
- *単価交渉は可能! しかし基本は自分のスキルを上げてから
- *こちらもどうぞ
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*ライティングの報酬を上げる方法は3つ
あまりひもじい思いをせずに暮らしていける金額までは頑張って稼ぐけれど、それ以上については「できるだけ労力を少なくしてたくさんお金を貰いたい」と考えている人は多い、私はそう思っています。
その願いをかなえるための方法は1つではありませんが、最も手っ取り早い方法が「記事単価・文字単価」を上げること。
もし記事単価・文字単価のアップが叶えば、今までと同じ労力でより高い報酬を稼げるようになりますよね。
では、報酬を上げるためにはどうすればいいでしょうか?
考えられる方法は次の3つ。
1、ライティングを120%頑張って報酬アップを待つ
2、今のクライアントの仕事を終了し、単価が高い仕事に応募する
3、単価交渉をする
自分にストレスかからない順番で説明します。
報酬を上げる方法①ライティングを120%頑張って報酬アップを待つ
自分にかかるストレスが最も少ないのは「受けた依頼を120%頑張って報酬アップを待つ」です。
クライアントが望むものを理解してそれを反映させた記事、読者に喜んでもらえるような読みやすい記事を納品しましょう。
するとクライアントが「このライターさんとは長いお付き合いがしたい」と思う確率が増えます。
その結果、記事の納品数が増えるにしたがってクライアントから単価アップを言い出してくれるのです。
私も3回ほど経験があります。
最初の経験では、先方が指定した納期よりも早く納品し、校正・文字数チェック・コピーチェックを済ませたものを提出していたら、1ヶ月後に0.3円報酬が上がり、2ヶ月後には最初の文字単価に1円がプラスされる形で値上がりました。
記事の質というよりは、取引に対する姿勢を評価された形です。
このお仕事は先方の都合により2年で企画がストップしたため、現在のお付き合いはありません。
しかし、一生懸命やっていれば報われるんだなあ! と思った瞬間でもありました。
いまだにあの感激は忘れられません。
達成感とともに自己尊厳も爆上がりした経験でした。
報酬を上げる方法②今のクライアントの仕事を終了し、単価が高い仕事に応募する
手っ取り早いうえ、自分にかかるストレスもさほど高くないのは、2の「今のクライアントの仕事を終了し、単価が高い仕事に応募する」でしょう。
そもそも単価が高い仕事を手に入れられれば、成果報酬は以前よりも高くなります。
緊張するうえ失敗する可能性が高い単価交渉をするより、元々単価が高いクライアントと仕事をするというのはストレスが少ない方法ですよね。
ただし、今よりも条件のよい仕事をスムーズに見つけられるとは限りませんし、見つけられても契約締結ができるかどうかは不明です。
また無事に仕事が始まってもその後継続してもらえるかといった部分は、新たな不安要素にはなるでしょう。
相手がその気でもこちらにはストレスがあり、継続をお断りする可能性だってあります。
とはいえより労力を少なく大きなお金を得るために契約先を変えることは、とても有効な手段ですね。
この方法を取る場合、先に待遇のよい案件を探して契約まで行きつけられたら、今の取引先との契約を終了するという順番で行ってくださいね。
でなければ単に仕事が減るだけで、精神的な焦りがでてしまう恐れがあります。
報酬を上げる方法③単価交渉をする
少々難しいのが、3の「単価交渉をする」ですね。
単価交渉とは、現状の報酬額では満足できない場合、文字単価もしくは記事単価を上げてもらえないかをクライアントに相談すること。
今までと同じ仕事で、報酬だけが上がるようにすることです。
これについては、次から詳しく書いてきます。
*報酬の単価交渉は可能だが困難
結論から述べると、報酬の交渉はもちろん可能です。
しかし、結構難しいことでもあります。
下手に駆け引きしようとすると、クライアントを失ってしまう恐れが高いので、特に初心者の方は言い回しには十分注意してください。
私は今までに単価交渉をしたことが3回ほどありますが、1回は先方の予算の都合でお断り、2回は成功しました。
クライアントには予算という大きな壁があるので、無理なものは無理。
そういう場合にはささっと諦め気持を切り替えることが大切です。
単価交渉をするさいには、ダメだったときでもあとに気持ちを引きずらないと思える取引でするようにしてください。
相手の対応にもよりますが、単価アップを拒否されたからといって仕事のやる気をなくすとお互いにとって最悪です。
最低限、先方に迷惑をかけることがないようにしましょう。
また、一般的にSEO記事を書いてクライアントに利益が出るまでは、半年以上の時間がかかると考えてください。
そのため報酬の交渉をする際には、少なくとも半年以上は取引が続いていることが重要です。
クライアントの利益が増えていなければ、当然ライターにかける予算は上がりませんのでね。
*これはダメ! 単価交渉におけるNGないい方
以下は、NGな交渉です。
- 「他の仕事と単価を合わせたいから上げて欲しい」という
- 「もっといい仕事があるので優先順位が低くなってしまうかも」と脅す
- 「この条件ではできません」と言ってしまう
見たら、そりゃあそうだろうな、これはダメよね、と思う方も多いでしょう。
しかし特にライター初心者の方は、やってしまいがちな交渉だろうと思います。
相手から「じゃあ単価上げます」と言ってもらいたいがために、脅すような言葉を言ってしまうのでしょう。
1、「他の仕事と単価を合わせたいから上げて欲しい」という
これはまずい。
クライアントからすれば「そんなこと知らんがな」と思う交渉の仕方でしょう。
どうしてもメディアにとって必要でないライターの場合「では他でどうぞ」と言われるのがオチです。
2、「もっといい仕事があるので優先順位が低くなってしまうかも」と脅す
これも悲惨です。
そんなことを言われたら「なんやとコラ!」と思ってしまいますよね。
逆の立場になることを想像すれば、わかるはず。
仕事として引き受け報酬を貰っている以上、自分としては100%の成果物を出すのは当然のことです。
さまざまなお仕事を受けるうえでのスケジュールはライター本人の都合であって、それは契約相手に言う話ではありません。
自分が発注側だと考えたとき、あなたの仕事ではお金が稼げないから優先順位を低くするわね、それが困るなら報酬をあげてね、などと言われたら「ならばこちらも優先順位を低くさせていただきます」って言いたくなりませんか?
え、こんなこと言う人いるの? と驚かれる方も多いでしょう。
しかし、私は何度かtwitterでこのような文面で交渉しているという呟きを見たことがあるので、実在しているようです。
3、「この条件ではできません」と言ってしまう
もちろん絶対これでは無理! というケースであれば、断っても構いません。
しかし今までに例えば0.6円で引き受けていたにも関わらず、あるとき急に「この単価ではできません」などと言うと、相手もむっとして反発します。
相手にとってあなたは、そのときまで紛れもなく「1文字0.6円ライター」だったからですね。
相談するというクッションをおかずにいきなり「できない」と言ってしまうと、「そうですか。ではこれで終わりにしましょう」と言われてしまうことは想像に難くないはず。
このような言葉は、当初の契約とは作業内容が違うといったケースでのみ使えるのかなと思います。
*発注側から見て嫌なライターは?
以下は、単価アップの交渉時にクライアント側の立場で考えるとちょっと首をかしげたくなるライターの特徴です。
・記事のレベルは「普通」
・納品が遅れたことはないけれど特別早くもない「普通」
・こちらが感動するような提案は一度たりとも受けたことがない
・返信も即ではないし、2日程度経過するようなこともある
・修正依頼をだすと不満を述べる
つまり「普通(平均)のどこにでもいるライター」、もしくは「付き合いにおいて、少々いらだつことがであるライター」です。
このようなライターから先ほど紹介した3つのような文言をいきなり送ってこられると、は? ( ゚Д゚) となりますよね。
心血注ぎ込んで書いた記事でもないものを提出し、今まで特にクライアントの役に立ってもいないライターが、次回から単価を上げてくださいというのは無理があります。
忘れてはいけないのは、Webライターは星の数ほどいるということ。
その人でなければ書けない記事を書いていない、付き合いにおいて嫌な気分になったことがある、何かと気を遣わなくてはならないライターならば、その場で切られてしまうのは当然の流れでしょう。
*単価交渉するならこれだけはすべき
それでも単価交渉をしようと考えるのであれば、最低限以下のことに気を付けましょう。
- 態度は謙虚にする
- 報酬を上げる理由を述べる
- 相手のメリットも提示する
単価交渉のコツ①態度は謙虚にする
先ほども述べましたが、Webライターは星の数ほどいます。
自分にしかないスキルがあれば強気での交渉も可能ですが、当初の約束より条件をよくしてもらうのであれば、こちらは「お願い」する立場ですよね。
相手が「こんなこと言うならもういいや」と思うような、傲慢な態度にならないようにすべきです。
「ご多忙のところ申し訳ありませんが、今回成果報酬についてお話があります」や「失礼ですが、少しよろしいでしょうか」といった言葉で切り出し、大切な話があることを伝えましょう。
クライアントとライターの立場は対等です。
しかし今までの契約内容を変えようとする、そのために相手の貴重な時間を使うということを念頭においていれば、不遜な態度はとらないはず。
丁寧な物腰で交渉にあたるようにしてください。
多くは文字だけの付き合いであるはずなので、声色や顔色といった対面交渉での武器は使えません。
切り出し方やいい方は十分気を付けましょう。
単価交渉のコツ②報酬を上げる理由を述べる
何かを変えようとするとき、通常は理由が必要です。
クライアントには予算があるため、1人のライターへの報酬額を上げるとなると納得できる理由なしではなかなか頷けません。
そのため単価を上げてほしいわけを必ず述べましょう。
たとえば生活がかかっている方であれば、今のままだとお金が足りないというのは切実悩みですよね。
少しなら助けて上げられるかもとか、この条件であれば可能かもとか相手が譲歩してくれる場合があります。
また当初に比べてこちらの作業量が増えている場合なども「最初の契約時より作業量が増えていますので」と理由を述べれば、作業量が減るか単価が上がるかのどちらかになる確率が高いでしょう。
作業量が減れば文字単価は上がりませんが、その分余裕ができるので他の仕事ができますね。
単価交渉のコツ③相手のメリットも提示する
どんな交渉であれ「自分が自分が」では相手は頷きません。
報酬をあげる理由だけでなく、クライアント側のメリットもしっかり提示していきましょう。
たとえば「今より納品を2日早くし、構成からこちらで担当する」とか「ワードプレスへの入稿と装飾もする」といったように、相手側の仕事量が減るようなメリットが受け入れられやすいです。
ただしここで自分の作業内容を増やしすぎてしまうと、その分作業時間が増える結果に。
WPの入稿業務や装飾は、そもそもライターの仕事なのかという問題もあります。
時給を計算すると前よりも報酬が下がってしまった……という結果にならないようにしてくださいね。
*単価交渉は可能! しかし基本は自分のスキルを上げてから
記事や文字の単価を上げる交渉はできます。
すんなりと応じてくれるクライアントもいれば、それはできないというクライアントもいるでしょう。
しかし多くの方は、こちらが理由をきちんと述べ、相手の立場になって考えたメリットを提示できれば応えてくれます。
単価交渉をして相手がスムーズに「わかりました、構いませんよ」と述べてくれるのは、今までのお付き合いがよかったからです。
そのため、まずは自分のライティングスキルを上げ、いつでも120%の仕事をしましょう。
報連相を欠かさず、誠実に対応していくことが大切。
自分はよい仕事をしてきたと言い切れるライターであれば、相手の方から考えてくれるはずです。
単価が上がれば少ない仕事で多くのお金を貰えます。
今のお仕事は内容などが気に入っており、クライアントとの付き合いも悪くない。だけどもう少し報酬がもらえたらなあ! と思うようなときには、ダメ元で単価アップの交渉をしてみましょう。
交渉が成功すればラッキー、そうでなくても元々という気持で当たれば、希望が叶わなかったときもさほど気落ちせずに済むはず。
単価交渉が不成立に終わった場合でも、クライアントにはライターが単価に不満を持っていることは伝わります。
それ以後の仕事結果によっては、あちらから単価アップを申し出てくれるかもしれませんよ。
*こちらもどうぞ
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