フリーライター関目いちこ、アレコレ語る。

パニック障害もちのフリーライターです。仕事のこと、健康と病気のこと、日々のこまごまとしたことや趣味を綴っていきます。

尊厳死…。個人的には賛成だけど、遺族の立場からするとやはり困難。

 

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 昨日は日曜日。日曜日の夜は、できるだけ映画を観ることにしております。

 

中学時代から大学生になるまでは映画ファンと言えましたが、最近はめっきり海外ドラマばかりになっていた私。だけど、日曜日の夜はドラマじゃなく映画にしようと思ったんですね。3週間続いてます。トム・クルーズの「ローグネイション」、そしてフィンランドのドキュメンタリー映画「365日のシンプルライフ」、さらにドキュメンタリー映画「アイリス・アプフェル~94歳のニューヨーカー~」。昨日はね、「92歳のパリジェンヌ」というフランス映画でした。

 

ヒューマンドラマは実のところ苦手分野でして、非日常間を映画に求める私はアクションが大好きなんです。しかし、ドキュメンタリー映画を観るようになってから、いわゆるヒューマンドラマの分野もみるようになってきました。年を取ったからでしょうかね、人間の喜怒哀楽がよくわかるようになってきたからなのかもしれません。

 

さて、「92歳のパリジェンヌ」です。あらすじを読まず、表紙(?)だけでスタートボタンを押したため、観出して10分ほどで激しく後悔しました。

 

これ、尊厳死がテーマの映画だった…。

 

表紙(?)ではおばあちゃんが中年のフランス女性におぶわれて走っているシーンで、2人とも全開の笑顔の写真です。年を取ったけど、パリジェンヌらしく毎日を活き活きと過ごしてるよ☆みたいな映画内容かと思ったんです。元気を貰えるような。ちょうど、先週みた「アイリス・アプフェル~94歳のニューヨーカー~」は94歳でまだ現役でいろんなことをしている、超元気でポジティブでお洒落なおばあちゃんのお話だったものですから…。

 

あれをみて、うーんまだ30代なんてひよっこだ!うちもパニック障害だナンだとうじうじしてないで、まだまだ諦めずにいろんなことをやっていこう!人生は素晴らしい!みたいな気持ちになったので。

 

だけど違いました~。

 

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まあ、意思が強く自分の思い通りに人生を生き抜こうとする「パリジェンヌ」ではありましたけれど、「92歳のパリジェンヌ」の主人公は、どんどん何もできなくなっていく自分の体に悲しみと疲れを抱き、自分で人生を終わらせようと考える方でした。

 

映画の中で、彼女は92歳の誕生日会を家族にお祝いしてもらい、嬉しそうに幸せそうに微笑んでいます。だけどいうんですね。「2ヶ月後、私は死にます」って。

 

いや、何も誕生日会で宣言せんでもっ!!!

 

当然ですが、集まった家族、息子夫妻とその娘たち、娘夫妻とその息子は茫然&唖然。気まずくなって、誕生日会は暗く静かに終わってしまいます。「おめでとう!もうすぐ100歳」ってかかれたフラッグとか、料理人の義息子が準備したメレンゲの美しいケーキ、子供と孫たちから贈られたプレゼントの最新テレビ。一気に色あせてしまいました。おばあちゃんの自殺宣言で。

 

60代ころから言ってはいたようですね。自分のことが自分で出来なくなったら、自分で人生を終わらせるって。だけど家族は本気にしてませんでした。どれだけ反対しても、主人公は意思をまげません。夜中におもらしをして老人用おむつを穿いた姿を娘にみせ、「これが望みなの?」とききます。

 

病院に入れる、鬱の薬を飲ませる、介護施設にいれる、娘が引き取って世話をする、いろいろな案が家族から出されますが、おばあちゃんは断固として拒否。「私の人生よ、私が決めるし、自分の家で死にたいの。それも、今すぐ」。そういって自宅にあるたくさんの物の行き場所を決めていくんですね。

 

孫にあげるもの、寄付するもの、娘にあげるもの、親切にしてくれた隣人にあげるもの、車などは売ってしまい、どんどん片付けていきます。

 

恋多き女性だったようで、長年会っていない不倫相手にも会いにいきます。おばあちゃんは内緒にしてたんですけれどもね、孫がおばあちゃんが彼氏へ書いた手紙をみつけ、自分の母である娘に告げるんですよね。娘はこのときには母の意思を尊重しよう、と決めていましたから、辛い気持ちを抑えていろいろと協力するんです。なので、かつての彼氏のところへも、娘さんが車で連れていきます。

 

おばあちゃんは、協力者となった娘と楽しい時間を過ごします。ちょっと贅沢して美味しいものを食べ、丘へ登って美しい景色を眺め、愛人に会いに行き、私物を整理し、通りすがりの移民の出産を手伝ったりもしました。

 

結局彼女は思いを遂げて映画が終わるのですが、印象的だったのが、息子は最後まで認めず拒否をして、娘は途中から協力したことでしょうか。どちらも大いに苦しみ、悪夢にうなされて自問を繰り返すのは同じですが、兄妹で対応が正反対だったのが見終わったあとも考えさせられました。

 

兄は母への思いもぶつけてましたよ。子供がいるのに自分がやりたいことばかりをやって、不倫を繰り返して父を苦しめた!なのに最後まで自分勝手にやるのか!って。息子も母を愛していましたので、寿命が尽きるまで家族と一緒にいるべきだと懇願もするのです。それでも諦めない母にいらついて、母が隠していた薬をみつけて処分したりね。

 

恐らく、後のことを考えて、娘さんは母に協力したのでしょうね。この人は諦めないから、それなら喧嘩をせず笑顔で一緒にいて、楽しい記憶をのこしたい、後悔したくないって。

 

私個人としては、尊厳死は賛成です。

 

この映画の主人公のように、加齢による衰弱でできることが減っていき、絶望を感じるという方が自殺を選ぶというのは…諸手をあげて賛成とはできないかもしれません。だけど、凄惨な過程を経て死んでしまう難病の方もいますし、やはり自分の命をどうするかは自分で決めてもよいと思うのです。

 

ただし、遺族のことを考えると、この映画のように宣言してしまうのはどうかなあ!と思いました。感謝や愛情、お礼や謝罪などの気持ちは伝えておく。一緒にいるときは楽しく過ごす。自分の持ち物は整理して、処分をしておく。その上で、ある日突然命を絶つ。残された方に関しては、その方が楽なのではないかって…。

 

映画で、母に協力しつつも娘は悩み苦しみます。兄や息子から自分の母親を殺すのか?と言われ、同僚から施設に入れなさいよと勧められ、母が宣告した自殺の日が近づくにつれ毎晩悪夢をみて飛び起き、日常生活にも支障が出て夫からも苦言を呈されます。それが、非常に可哀そうでした。主人公は家族に自殺する日を告げることで、周囲の人全員を悪夢の中へ突き落してしまうのですね。

 

だけど、自分が死ぬ方の立場であったら…やっぱり家族や友人には話をしておきたいと考えるかなあ~…。ああ、つらいですね。

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 映画はフランス映画らしく淡々として映像も美しく、素敵な作品だと思います。ですが、心には重くのしかかり…なかなか眠りにつけませんでした。つか、題名もうちょっと変えてくれ。ハッピー満載な話だと思ったっつーの。

 

酷い鬱病で苦しんだ2011年の年末辺り、私も「いっそ殺してくれ」と毎日のように思っていました。だけど実行したくても筋力が落ちて体が動かず、恐怖で身がすくんで部屋から出られません。お腹はすかず、喉も乾きませんでした。だけど髪や爪は伸びるし、トイレにも行きたくなります。心は死にたがっているのに、頭と体がそれを無視して生命活動をしていることが不思議でした。あのとき、これで死ねるよと誰かが薬をくれたら…使ったかな?今でも考えることがありますが、自分でもわかりません。

 

私は体力と気力がなくて、自殺までいきませんでした。当時保育園児の子ども2人を成人させるまでは、と強く決めていたこともあって、何とか生き延びました。だからあまりこの手の話は読まない・見ない・聞かないようにしているのですが…観ちゃったね。マジで、題名に騙されたよ。

 

しかも見終わった後で調べたら、フランスの元大統領のお母さまの実話をもとにしているそうです。老化による衰弱で、自殺を選んだ女性がいたんですね。これは本当に難しい問題。だからこそ、もっと国中で話し合いが活発化してほしいなと思います。

 

いろんな立場の人がいて、みんな考えが違う。誰にとってもハッピーって結末はほぼありませんが、最後は自我を通すのか人の気持ちを考えるのか。

 

昨日の夜から考え込んでしまい、頭がはげそうです。とりあえず、今日はポスティングの日だから何も考えずにチラシを配ってきます。

 

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