Sekime blog~Webライターの雑記ブログ~

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パニック障がいを持っていると待ち時間が苦手! その理由とやり過ごし方

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今回は、パニック障がいを発症してしまった人が非常な苦痛を味わうちょっとした時間、そう「待ち時間」についてです。

 

私もやはりあらゆる待ち時間が苦手になりました。

現在の私は、慢性化したパニック障がいを持って10年目(2021年2月現在)。

数年前に1度広場恐怖がぶり返して悪化して以来、家から出ると単独で行動ができません。

そのため、買い物や通院、子供の学校行事などには常に付き添い人が必要です。

待ち時間もある程度なら(およそ5分程度であれば)大丈夫ですが、まだ単独で行動できていたとき、パニック発作の不安が高まるのは待ち時間のことが多かったです。

 

何の恐怖も生まなさそうな「待ち時間」、なぜ不安が高まるのでしょうか?

そしてどんなシーンに苦痛を感じるでしょうか?

現在もパニック障がいに悩んでいる方や、家族・友人・恋人がパニック障がいだという方の参考になればいいなと考え、ここでは私個人の経験や考えを紹介していきます。

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*パニック障がいになると「待ち時間」が苦手になる

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パニック障がいにはさまざまな症状があり、その内容やレベル、恐怖や不安を感じるポイントやタイミングは人によって違います。

しかしパニック障がいを発症した方の多く(約8割)は、広場恐怖症にもかかります。

広場恐怖症は高所恐怖や閉所恐怖と同じ「恐怖症」の1つ。

公共機関や公共施設など、人が多く人目がある場所で不安を感じる病気ですね。

待ち時間が苦痛になる原因は、この広場恐怖ではないかと言われています。

詳細は後述しますが、「待つ」という状態が「逃げられない=精神的拘束」を感じるからですね。

パニック障がいと広場恐怖については、以下の記事を参考にしてください。

 

どんな場面が非常に苦痛に感じる?

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渋滞はかなり怖い

では、具体的にはどんな場面で非常な苦痛を感じるでしょうか?

たとえば以下のような「待つ」状態です。

・信号待ち
・スーパーのレジ待ち
・銀行や郵便局などでの順番待ち
・電車のポイント切り替えの一時停車
・高速道路の渋滞
・電車やバスなどの発車待ち

 

パニック障がいや広場恐怖を持っていない人からみると、「え? こんなときにも?? 」と驚く場面が多いのではないでしょうか。

上のたとえで紹介したシーンは、私も9年前に発症するまでは全然平気な場面でした。

なんなら「ちょっとした待ち時間」って便利とすら感じていましたね。

靴ひもを結び直したり、スマホをチェックしてとりあえずメッセージに返信をしたり、鏡をみて化粧をチェックしたり。

いろんなちょっとしたことができる時間、それが心身が健康だったときの「待ち時間」でした。

待っていれば必ず事体は進むので、よっぽど急いでいるとき以外は何にも感じなかったことを覚えています。

 

ですが、現在はダメです。

付添人がいれば少々の待ち時間は過ごせるようになりましたが、安定剤を飲んでおらず一人だったとしたら、すぐに湧き上がってくる強烈な不安を感じます。

眩暈を感じ、鼓動がバクバクと音と立て、全身の血が足元に向かってダッシュしたような感じに襲われます。

口が乾いて、心と体が離れたような乖離現象(かいりげんしょう)も感じます。

何とか待ち時間が解消されるまで待てたとしても、その後は恐怖と不安の余韻でなかなか元には戻れません。


*なぜ待ち時間が苦手なのか?

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前述しましたが、「待ち時間」というのは、「精神的な拘束」につながります。

元気な方には理解が難しいのですが、広場恐怖を持っていると「今、何かあったときにここから逃げられない」という思いが不安や恐怖を生み出します。

たとえば赤信号が青になるのを待っていたとしましょう。

信号が青にならないと、その道を進んで目的地に辿りつくことができませんよね。

赤信号は行動を邪魔します。

ここを渡りたいのに渡れない、信号が変わるまで「待たなければならない」。

そこでじっと待つということは、勝手にどこかへ行ったりできないという閉塞感を持たせるのですね。

実際には、歩き回って構いません。

その信号でなくても別のところまで歩けばいいし、歩道橋があれば信号など不要ですね。

だけどそこまで考える時間を与えずに、「逃げられない」と感じ、恐怖が生み出されてしまいます

 

もっとわかりやすいのは、スーパーなどのレジでの行列でしょうか。

買い物カゴには買う必要がある品物がたっぷり。

レジ待ちの行列の中では、不安を感じたからといって逃げ出せません。

前にも後ろにも人が並び、何ともいえないピリピリとした空気が蔓延しています。

今、この列を離れたらまた最後尾から並ばなくてはなりませんし、すると結局恐怖状態が続きます。

もし恐怖と不安から品物が入ったカゴを持ったまま店の外へ逃げれば万引になってしまうでしょう。

かといってカゴを置いたまま逃げると、周囲の人は驚き困惑するはずです。

え? 列から離脱? それともまたあの人戻ってくるの? そう考え、迷惑を与えます。

さらにいきなり真っ青になって走りだすのは奇異の目で見られるでしょうから、恥ずかしさを感じて2度とそのお店に行けなくなるでしょう。

 

パニック障がいの人は「人に迷惑をかける」「人から変に思われる」「恥ずかしい思いをする」ことに、とても敏感です。

羞恥心がパニック発作・状態を起こしているともいえるほどなので、「人から変に思われる行動」ができず、行列の中では「逃げられない」と強く感じるのだと考えられます。

これは、広場恐怖症の典型的なパターンです。

 

*待ち時間を少なくするためにできること

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待ち時間に不安や恐怖を感じることをなくすには、そもそもパニック障がいが改善され、広場恐怖症を克服するしかありません。

しかし、現在それが難しい私は、それでもできるだけ「普通に」日常生活を送るために、それぞれの場所で以下のことをしています。

 

スーパー 

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神業店員さんを見つけよう

1、熟練の店員さんのレジに並ぶ
2、前の人のカゴの中身が少ない列に並ぶ
3、レジ前が列になっていたら、出入口付近の野菜売り場などをウロウロして時間を潰す

 

一番良い解決法は、(1)の熟練の店員さんのレジに並ぶことです。

普段から行きつけのスーパーであれば、大体どの店員さんの仕事が早いかはわかってきますよね。

どの時間帯でも1人くらいは、仕事の処理が神業的速さの方がいるものです。

そういう方は往々にして、カゴへの収納能力も凄いうえに商品の扱い方も丁寧。

レジ仕事ってついついじーっと見てしまうものですが、私はいろんなことに感心してしまうプロのかたのところに並ぶようにします。

そうすれば、複数のレジが同じ長さでもその人のレジがダントツで回転が速いもの。

あっという間に自分の番がきて、不安が湧き起こる暇もありません。

はっきり言って、仕事の早いレジ係の店員さんは天使に見えます✨。いつもありがとうございます!

 

しかし残念ながらいつもの「お仕事早い人」が見つからない場合、並んでいる前の人のカゴの中身が少ない列に並びます。

1人ずつにかかる時間が短いはずのため、よっぽど店員さんの手際が悪くないかぎりはそこも列は早めに解消され、自分の番が来るでしょう。

それも無理、たとえば週末の夕方のスーパーのように、客入りが多いうえにどのレジにもかなり並んでいるという場合、ある程度レジが短くなるまで、出入口付近で待ちます。

まだ並んでいないので、同じ「待つ」でも気持ちの余裕は全然違うのですね。

不安がどうにも強くなれば商品を元に戻して買い物を中止することもできますし、自力で戻せそうにないときには体調不良を告げてきちんと謝れば、サービスカウンターの店員さんがカゴを片付けてくれますので自由に逃げられます。

そのため普段から、なるべくスーパーが混まない時間帯を狙って買い物にいきます。

しかしそれでもレジ待ちをしているときには、上記のことをして発作が起こらないようにしていますよ。

 

美容院 

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パニック障がいを持つ人が苦手な場所、美容院。

基本的に座ったままで長時間「待つ」場所ですよね。

何でもないときには極楽を味わえるシャンプータイムや、雑誌を読んだりして気楽なカットタイムは、恐怖の超・待ち時間へと変わってしまいます。

私はもう長い間自力でカットと髪染めをしていますが、美容院へ行っていたころは、シャンプーは断ってドライカットにしてもらっていました。

大切なのは、パニック障がいを持っていると伝えることです。

美容院ではパニック障がいに慣れている方がけっこう多く、話せばすぐに「はい、わかりました」と言ってくれることも多いですよ。本当、どれだけその言葉に救われることかっ!

シャンプーは美容院に行く前に済ませ、最低限のカットだけにしてもらえばさほど時間はかかりません。

首元が締め付けられるためケープも苦手ですが、それも言えばちゃんとゆるめてつけてくれます。

水を持参し、緊張をすれば飲むことがあると話しておきましょう。

 

変な目で見られないかな…と心配している方は、思い切って症状を告げてみてくださいね。

大体の美容院では慣れていて、出来る限りの配慮をしてもらえますよ。

 

信号

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信号は多くの場合、そこにしかない、ということは稀ですよね。

つまり斜め前方向の道路の向こう側に行きたいと考えた場合、今目の前の信号を渡っても、今いるところから100m前方の信号を渡ってもさほど距離が変わらないのであれば、信号は待たずに歩き続けましょう。

次の信号で渡れればいいのです。

もしくは、その次の信号。

多少戻ることになったり時間がかかったりしても、待ち時間で恐怖や不安が湧き上がるよりマシです。

待ちたくないのであれば、常に歩いておきましょう。

 

また自分の行動範囲の中でなら、すぐ変わる信号を常時チェックしておくことも効果的。

私はボタンを押せばすぐに変わる信号を覚えていて、できるだけそこから渡るようにしています。

赤信号が長いところは極力避け、すぐに青に変わるところを優先するのですね。

 

*待ち時間のやりすごし方

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そのとき、不安や恐怖が湧かないようにするためにできることを紹介します。

さほど気負わずできるためおすすめなのは、以下の4つの行動です。

・スマホで天気予報をチェック
・連れとお喋り
・好きなことを考える
・水を飲む

 

1、スマホで天気予報をチェック

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個人的には最もおすすめの方法です。

スマートフォンを持っている方は、ヤフーなどのニュースアプリを入れている方が多いと思いますが、大体は天気予報が見られますよね?

たとえば信号の待ち時間やレジでの待ち時間の間、天気予報を見ていればかなり気がまぎれます。

今日これからの天気は? 明日の天気は? この1週間ではいつが一番寒い(暑い)? などを見てください。

特に主婦の方なら、雨雲レーダーなどをチェックしてみましょう。

今どこに雨雲があって、いつ雨が降るのか。

洗濯ものは大丈夫か、布団を干してきていないか、子供たちの下校には間に合うか、など、考えることがいろいろと出てくるはずです。

そうしている間に待ち時間は終わっていますよ。

 

2、連れとお喋り

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この場合、連れの方がよく喋る人ならさらに良しです。

私の場合、付き添いをしてくれるのは基本的に実母か夫。

しかし無口な夫のときは、緊張を紛らわせるために「何か話して」とお願いしても困ってぐっと詰まってしまい、不安が消えるチャンスが減るケースがあります。

残念ですが、うちの夫はお喋りではないので仕方ない。

ですので夫とはその日の晩御飯について話すと決めていて、何が食べたいかを延々と語り合うことにしています。

 

実母の場合だと女性同士でさほど困らず、何か話してとお願いするまでもなく、次から次へと話題が尽きることはありません。

待ち時間?

あら、そんなのあったっけ?

状態になれるので、助かります。

女性のおしゃべりに救われる瞬間ですね。

 

3、好きなことを考える

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パニック発作の予期不安が出ている状態では、「好きなことを考える」のはかなり難しいでしょう。

それでも発作が起きて欲しくなければ、どうにか考えることを頑張って頂きたいです。

私の場合はお金や住宅の間取りについて考えていると、不安や恐怖が和らぎます。

たとえば、今日の帰り道に30万円拾ったらどうする? とか、宝くじで2億当たったらどうする? といったことを考えます。

金額はいくらでもいいのですが2億円なら相当に多いので、かーなり細かくお金の使い道を考えていられます。

待ち時間の消費が簡単になるのですね。

 

考えるときにはぜひ、「ローンを返す、あとは貯金」みたいに一刀両断にせず、「2000万円は株につかう。あの銘柄とこの銘柄と……。そんで、100万円で2泊3日の旅行へいく。そのときはこんな服装で、あんなホテルに泊まって……」という風に、細かく具体的に想像しましょう。

想像力を駆使して幸せな自分を思い浮かべていれば、不安に負けることなく待ち時間を終わらせられます。

 

4、水を飲む

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そんなごちゃごちゃと考えるのは無理!

とにかく今すぐ落ち着きたい!

そう考えるなら、水を飲む、これが一番です。

できるなら冷たい水がいいですね。

保冷水筒などに入れておいて、一口含みましょう。

舌が冷たさに反応して一瞬かなり意識がはっきりとしますよ。

 

パニック障がいを持つ方にとって、水は外出のときに必要不可欠。

できるだけ冷たい水を持参しておくことがおすすめです。

 

*パニック障がいを持つ人が苦手な待ち時間! うまくやり過ごして克服しよう

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小さな待ち時間であれば、日常生活の中に溢れていますよね。

本当にさまざまな待ち時間があり、そのほとんどすべてにパニック障がいをもつ人は苦痛を感じます。

大切な人がパニック障がいになってしまったという方は、私たちがこんな小さなところにも恐怖や不安を感じると知って頂きたいです。

とても残念なことですが、「待ち時間」は避けては通れません。

ならばできることをして苦痛を和らげていきましょう。

 

少しでも気楽に待ち時間を過ごせるように、私がやってきたこと、効果があったことを書いてみました。

参考になれば幸いです。

 

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