Sekime blog~パニック障がいのWebライター、アレコレ語る~

パニック障がいもちのフリーWebライター&イラストレーター。おすすめの商品や仕事・趣味・訪問先などについて語ります。当ブログはアフィリエイト活動や商品の提供を受けてのPRを行っています。

パニック障がいの広場恐怖を克服したい! 電車に挑戦その①JRで2駅向こうまで乗ってみる

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2021年2月現在、パニック障がいを発症して9年目の関目です。

はい、やるぞやるぞといいながらずるずると伸びまくっていた「電車にトライ!」を、昨日ようやく行いました。

昨日ブログに書くぞと思っていたのに、やはり相当疲れたようで昭和的言い方ながらバタンキューだったため、今朝、自分の記録のためにも書いていきます。

 

パニック障がいを持つ方の多く(約8割)がなる広場恐怖。

これは、恐怖症の一種です。

電車やバス、飛行機などの公共機関や、銀行・学校・美容院・市役所や病院など人が多く集まる公共施設に恐怖を感じ、その場にいられなくなるのですね。

人によって症状は変わりますが、多くの方は喉の閉塞感や過呼吸、大量の汗と全身の震え、めまいなどに襲われます。

※詳しくは以下の記事参照ください。

私の場合は、電車に乗れません。

一時良くなっていたころは緊張はしても音楽などでごまかしつつ一人で電車に乗り、大阪まで出て友達に会えたりもしていました。

しかし一度大きなぶり返しにあってからはもう全然ダメ(T_T)💦

そもそも駅前にいくだけで、動悸が激しくなって呼吸が浅くなり、めまいが起きます。

 

お仕事は在宅でのWebライターですし、子供たちも大きくなってきたのでさほど学校行事もありません。

お陰で家にいられるため、ここ数年はもういいやと思ってぬくぬくと家(セーフティプレイス)でのんびりしていたのです。

だけどやっぱりちゃんとパニック障がいを治したい、とは思っていまして……。

というわけで、行動療法である「苦手な場面・場所に我が身を置いてみる」ために電車に乗ることにしたんですね。

※行動療法についてはこの記事をどうぞ。

 

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※この記事は2021年の2月に書きました

 昨日は天皇陛下のお誕生日ということで祝日でしたので、実家の父から誘われたんです。

「君のリハビリとボン(私の下の子)の電車練習のために、有岡城址を観に行かないか」と。

うちの父はお城巡りが大好きで、父に原稿を書いてもらって私が編集し、別に「お城大好き雑記」というブログを公開しています。

その取材も兼ねていかないか、ということですね。

※お城にご興味あれば、ぜひどうぞ。→https://sekimeitiko-osiro.hateblo.jp/

 

最初は仕事を理由にして断ったのですが、考え直していくことに。

ここで逃げてちゃダメだ。

永遠に電車には乗らないだろうし、広場恐怖の克服もできない! そう思ってトライすることにしました。

 

お昼を食べたら、父が我が家まで来てくれました。

私は午前中からすでに緊張がマックス状態で、昼食もあまり喉を通らなかったです。

ここまで緊張するのは本当に久しぶり。

自分でも、そんなに電車が怖いのか! と呆れました。

少しだけでも無理やりにご飯を食べ、安定剤を飲みました。

使っているのは「エチゾラム0.25㎎」です。一番効果が低いやつですね。

エチゾラムは「デパス」のジェネリック剤。

私はこれを外出時にはいつも1錠のみ、家族の付き添いがあれば大体のところへ行けますが、それでも緊張が強い場合には再度飲むことにしています。

 

父と下の子、私の3人で出発。

体力をつける目的もあったので、駅まで徒歩15分も自転車を使わずに歩きました。

駅が近づくにつれて浅くなる呼吸。

ボンに「眩暈がしてきた」といったら、太極拳もやっている父が「息は吐くことだけを考えなさい」とアドバイス。

実行したら、そのうちに、マシになりました。

ありがとう、オトン。

 

私が電車に乗らなくなってから駅の利用がまったくない子供たちは、切符の買い方や駅の利用方法を知りません。

父が切符の買い方や今いる駅の見つけ方などを教えていましたが、私はガッチガチに緊張してそれどころじゃない!

「それは後にしてくれない? 早く行こう」とせかします。

あくびが出るし体が何となく重いので、薬が効いているのが分かる。

だけどそれを凌駕する緊張で、心はざわざわしっぱなしでした。

さっさと電車に乗りたいのに、丁寧に教えようとする父。

「今が!! 今が怖いから、早くして! それは帰りにして!」

と叫びつつ頼み、ボンが買った切符で改札口を通ります。

頭の中で、ガッシャーン! って音がしました。

見えない壁が改札口の向こうと私の間に降りたような感じ。

それ以上考えると恐らくパニック発作が起こる。

そう思ったので、持参した冷たい水を飲んでフラフラとホームへ。

 

兵庫県もまだ緊急事態宣言中(コロナ禍)なので、ホームは人がまばら。

天気はいいですが、冷たい風が吹いていました。

冷たい風、最高

お陰でハッとして、ちょっと呼吸が楽になったのを感じました。

行先は各駅停車で2つ向こうです。

時間にしたら5分程度。

すぐにつく。

大丈夫。

もし無理でも、帰りはタクシーで帰ってもさほど高くない距離。

何度もそう繰り返しながら思い、ガラガラの電車にのります。

私が最後に電車を利用してから3年が経ってました。

電車の中も窓からの景色もいろいろと変わっていて、そこは面白かったです。

えー、今ってこんなんなの? などと話していたら、すぐにつきました。

ドアがあき、ホームに降りたところでフッと体が軽くなりましたね。

よっしゃ、これであとは改札を出るだけ! そう思ったからでしょう。

 

ここ1年、コロナ騒動でほぼ行楽はしてなかったので、電車で来たことも忘れ、有岡城址の見学を楽しみました。

いやあ、底辺だった気分も徐々に向上!

いいなあ、観光って、楽しいなあ!!

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JR伊丹駅前にありました

だけどやっぱり体は固くなっていたので、寺社や土嚢も見にいく? という父の提案は即却下。

そこまで精神が持たない。

ポスティング以外ではほぼ歩かないので、この時点で体も疲れていました。

しかし休日なのに母のリハビリについてきたお礼として、ボンに何かおいしいおやつを食べさせようと決めていて、3人で喫茶店へ。

昼食をあまり食べていないのに、メニューを見ても何も欲しいとは感じない、ずっと窓の外を見てソワソワしてしまうので、「もうダメだ」と観念し、ここで安定剤を1錠追加しました。

卒業式や入学式のような多少長い時間拘束される行事では、やっぱり安定剤も2錠は必要だったんですよね。

電車トライも0.25㎎ではダメだったか…。

 

ボンと父がおやつを食べ、私は温かい紅茶を頂きました。

薬を追加で飲んだから大丈夫! という暗示でだと思いますが、「初めて入った喫茶店でお茶をする」の項目も何とかクリアです。

 

その後は駅前の商店街にあった神社でボンが今年初のおみくじをひき(大吉でした)、また切符をボンに買わせてみて今度は父がじっくりといろいろ説明するのをそばで待ち、また電車で2駅移動して帰宅しました。

 

薬2錠にしたこと、もうこれで帰れるって思っていたことなどで、帰りの電車は超余裕。

うわー、全然怖くない。

そうだよなあ、9年前までは、いつもこんな感じで平然と電車にのって買い物やらデートやら会社やら行ってたよなあ!!!

そう懐かしく思い出しました。

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これは阪急梅田駅のホーム。梅田はJR大阪駅などと同じ地区にある大きな駅。学生時代は毎日のように行き来したホームでした…。今は考えるだけで怖い場所です。

地元の駅につき、改札口を出た瞬間、やったああああああーっ!!!!( ;∀;)と沸き起こる喜び。

電車に乗れたぞ!

行き帰りとも電車だったぞ!

パニック発作もなかったぞ!!

成功体験の積み上げ成功だーっ!

とりあえず、ボンとハイタッチをしておきました。

 

今回のメモ

・出発1時間前にエチゾラム0.25㎎摂取

・父と子供の3人

・体調良し

・JRで2駅

・パニック発作なし

・行きはひどい緊張あり

・待ち時間の耐性ゼロ

・途中でエチゾラム1錠追加

・外出は2時間半

 

私が安心する付添人の順番としては、経験・体力・財力ともにある父と夫が最高位にいます。

いざとなったら私を背負うことができ、タクシーなども呼べるうえ人にも説明ができるからですね。

次が実家の母。

それから行動力&理解力がある上の子。

最後が下の子です。

というわけで、広場恐怖症克服のために考えた行動療法の段階は以下の通りです。

 

・家族4人で電車に乗り、買い物や食事に出かけて半日ほど過ごす

・夫と2人で電車に乗り何か用事を済ませてすぐに帰る

・夫と2人で電車に乗り、ご飯を食べて帰る

・上の子と2人で電車に乗り買い物に出かける

・下の子と2人で電車に乗り買い物に出かける

・一人で駅まで歩いて行ける

・一人で駅まで行って入場券を買い、ホームへ上がる

・一人で駅まで行って切符を買い、電車で1駅乗って歩いて帰る

 

こんな感じで!! 今年、やっていきたいと思います。

それぞれの段階を、10回程度ずつ繰り返す必要があるかもしれません……。

でも、やるんだぞ、私。

そんでもってコロナが収束した暁には、昔みたいに電車に乗って家族旅行に行きたいです。

 

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