肌断食は数年前から雑誌や美容記事で取り上げられるようになり、じわじわと浸透しつつある美容法。
一般的に断食というと食事を摂らなくなる健康法ですが、肌断食はスキンケアを止める美容法です。
どちらも同じく、一度栄養の摂取をやめて本来の機能を生き返らせようという取り組みですね。
スキンケアを止めることは、多くの女性にとってとても勇気がいることです。
そのため試してみたいと思ってもなかなか一歩が踏み出せない方もいるでしょう。
ここではそんな方のために、肌断食とは何か、期待できる効果や注意点について紹介していきます。
最後に私の体験も挟みますので、40歳女性のリアルな状況をご覧くださいね。
- *肌断食とは何ぞや? 敢えてスキンケアをやめて肌をフラットに戻すこと
- *なぜ肌断食を行うのか
- *肌断食で期待できる効果3つとメリット2つ
- *始めてみよう! 肌断食のやり方
- *ここに注意! 肌断食の注意点4つとは?
- *私が使っていたスキンケア商品と肌断食を始めた経緯
- *現在2週間経過中! 今のところ好調です
*肌断食とは何ぞや? 敢えてスキンケアをやめて肌をフラットに戻すこと
まずは肌断食の説明から。
肌断食・・・意識的に肌に美容成分などを与えないようにし、肌本来の機能を呼び起こす美容法
肌断食には明確な定義はありません。
そのため、人によってやり方や実施期間はさまざまです。
夜のスキンケアだけ休むという方から、週末だけ何もしないという方、すべてのスキンケアを数カ月徹底的にやめるという方もいます。
*なぜ肌断食を行うのか
肌断食を行う理由も人によってさまざまですが、多くの方は肌状態に危機感を覚えて開始します。
・乾燥肌がひどい
・化粧ノリが悪い
・吹き出物がたくさん出ている
・毛穴が縦にのびてきた
日本の化粧品やスキンケア商品って、優秀ですよね。
そのため長年使っていると、コスメ・スキンケア商品によって肌が「甘えた状態」になります。
人の肌は本来バリア機能や保湿機能を持っていますが、優秀なコスメを使ううちにその働きが不要になったと脳が判断し、コスメ任せになってしまうのですね。
しかし肌は繊細で、加齢や体調の変化でケア商品やコスメが合わなくなります。
そのときに本来の機能が作用せず、結果、ひどい乾燥などのきついトラブルを誘発します。
また反対に、過剰なスキンケアによって脂分が増え、肌トラブルにつながることも多いケース。
これでもかと有効成分を与えると、結果的には負担となり刺激になります。
すると肌を守ろうとする力が働き、皮脂の分泌が増加。
皮脂が多くなるとニキビ・毛穴の黒ずみトラブルなどが増えるのでより一生懸命ケアを行い、さらに悪くなるという悪循環に陥ってしまうのですね。
スキンケアではどれだけ気を付けていても、やはり肌をこすります。
肌はできるだけ触らないことが大切。
しかし一生懸命ケアをしよう、有効成分を塗り込もうとしてしまうことで、肌表面をこすって刺激を与えてしまうのですね。
毛穴が縦に伸びる大きな原因は、こすって刺激を与えたからと言われています。
*肌断食で期待できる効果3つとメリット2つ
肌断食によって期待できるのは以下の3つです。
何でもそうですがやはり個人差が大きいため、あまり期待しすぎずちょっと確認程度にしておくといいかもしれませんね。
・肌のバリア機能や保湿機能の復活
・肌のターンオーバーが正常化
・乾燥以外の肌トラブルが解決
そしてメリットは、以下の2つですね。
・お金の節約
・時間の節約
肌断食の効果①肌のバリア機能や保湿機能の復活
人間の肌は正常さを守るため、幾重ものの防御網を張り巡らしています。
一番上、肌表面は常在菌エリア。
肌に住む常在菌が皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解、肌を弱酸性に保ち悪玉菌の繁殖を抑えたり保湿成分を出して潤いをキープしたりします。
そして次が皮脂膜。
肌表面から水分が蒸発することを防ぎ、刺激や衝撃から肌を守って角質のはがれを防御。
その下には角質層があります。
肌の潤いと角質の柔軟性をキープ、何層にも重なって異物の侵入を防ぎます。
これらのバリア機能、保湿機能が過剰なケアによって乱れてしまうと、ひどい乾燥や肌トラブルが起こります。
肌断食はこれら本来の機能を正常に戻していくことが目的です。
肌断食の効果②肌のターンオーバーが正常化
ターンオーバーは新しい皮膚が生まれて古い皮膚が剥がれ落ちるサイクルのこと。
日本語では新陳代謝と言います。
ターンオーバーが乱れると新しい細胞へなかなか生まれ変わらないため、シミやニキビ跡ができてしまうのですね。
肌は透明感を失い、どんどん老けた印象になります。
ターンオーバーの原因はさまざまなものがありますが、過剰なスキンケア、間違ったスキンケアもその1つ。
特に洗浄力の強い洗顔をしたりクレンジングをしたりすると、角質を落とし過ぎてしまって乱れにつながります。
肌断食を行えばケア商品で強く洗浄しないようになるため、ターンオーバーが徐々に正常化していきます。
肌断食の効果③乾燥以外のトラブルが解決
肌トラブルは乾燥だけではありませんよね。
毛穴の伸びやシミ、しわ、ニキビなど不愉快な気分になるトラブルは数多くあります。
これらは肌本来の機能が回復してターンオーバーが正常化すれば、徐々に解決されていくはずです。
肌断食のメリット①お金の節約
見た目以上にすぐ実感できる肌断食のメリットは、お金の節約。
化粧品は毎日使うもの。
特に日本人女性はメイク用品やスキンケア商品には非常にお金をかけると言われています。
日本化粧品工業連合会の「化粧品統計」によれば、2018年の全国平均値は35,412円。
年間平均で、化粧品代にこれだけのお金を投入しています。
参考:化粧品消費 | 日本化粧品工業連合会
2020年と2021年はコロナによって化粧品消費量が下がっているそうなので、恐らく全国平均値も下がるでしょう。
しかしながら、やはり化粧品・スキンケアには大金がかかっています。
肌断食の期間中はメイクもスキンケアも行わないため、これらにお金がかかりません。
完全な肌断食ではなくプチ断食であっても、今までに使っていたメイク・スキンケア代は大半が節約できるでしょう。
肌断食のメリット②時間の節約
仕事から疲れて帰ってきたあと、クレンジングをして洗顔をし、化粧水、乳液、各種クリームとマッサージ…。
スキンケアにはとても時間がかかりますよね。
しかし肌断食では水でパッと顔を洗ったら終わりです。
以後のケアタイムを丸々節約できるので、美味しいご飯を食べたりテレビを見たりというリラックスタイムに早く突入できますよ。
*始めてみよう! 肌断食のやり方
ではいよいよ肌断食のやり方を紹介していきましょう。
プチとほどほど、完全といった3レベルがありますが、おすすめはプチから始めること。
肌断食は今までとのギャップが激しい方ほどつらい現象が起きる可能性が大きくなります。
下手をすれば現在の肌状態が悪化することもあるため、慎重にいきましょう。
まずは少しずつ肌を休めていき、いいな、自分に合ってるなと思ったら次のステップへ進むというやり方をとるようにしてくださいね。
1、プチ肌断食のやり方
プチ肌断食は肌への刺激減少を目的として行います。
そのため必要なのは以下の3つ。
・メイク落としと洗顔は1つになった商品にする
・オールインワンジェルやクリームを使ってケアする
・メイクは最小限にする
肌は触る機会が多いほど負担がかかります。
クレンジングと洗顔料が1つになった商品を使えば、ダブル洗顔が不要でその分肌負担が減ります。
一気にすべてのケアを止めてしまうと、強烈な乾燥に襲われるかもしれないのが「敏感肌」の人と「超乾燥肌の人」。
すでに肌のバリア機能が壊れている可能性が高いため、荒療治は症状を悪化させるだけで助けにはならないケースがあります。
敏感肌や超乾燥肌の方はすべてのケアをやめるのではなく、オールインワンのジェルやクリームを使って1回のスキンケアで済むようにしましょう。
肌断食でもメイクは可能です。
大切なのは日焼け止め。
あとは軽い粉を薄くつける程度にし、ポイントメイクも抑え気味にしましょう。
クレンジングでの負担を減らしていくことが目的です。
そして休日にはメイクをやめ、できるだけ肌を休ませてください。
2、ほどほどの肌断食のやり方
プチ断食を行って肌の調子がいい感じと思った方は、次へ進みましょう。
ほどほどのレベルです。
・夜のスキンケアをやめる
・メイクは最小限にする
・朝は洗顔+化粧水にする
メイクを最小限にすることで、クレンジングをなくし洗顔料だけで汚れが落ちる程度にします。
洗顔料は柔らかい泡をたてて顔をこすらないようにして新い、水で丁寧に流しましょう。
とにかく肌をこすらないことがポイントです。
そして、夜は一切のスキンケアをやめてみてください。
どうしても乾燥がひどくて肌が痛いといった場合には、白色ワセリンを使いましょう。
乾燥が気になる箇所に、薄く伸ばして塗ってくださいね。
朝、メイクが必要であれば水での洗顔のあと、軽い化粧水をつけて終わりです。
日焼け止めはしっかりと塗り、メイクはほぼ眉や唇、水で落ちるマスカラ程度にします。
3、プチ肌断食に慣れたら休みにはガッツリ肌断食
プチもほどほどもクリアして、肌の調子は悪くなっていないと確信できた方は、休みのときは何もしないという肌断食にトライしてみてください。
・洗顔は水のみ
・一切のケア商品を使わない
・メイクなし
土日が休みの方は金曜日の夜からスタートです。
金曜の夜、洗顔後は何も顔に付けずに眠り、土曜日から月曜日の朝まで一切のケアをやめてみましょう。
顔は水で洗ってタオルでこすらずに水分を吸い取るようにしてください。
日中外へ出るなら日焼け止めと帽子やマスク、外へでないなら紫外線を浴びないようにして肌を休ませます。
このとき日焼け止めは高機能である必要はありません。
肌への負担を軽くして日焼け防止をするには、SPF20~25程度、PA++で十分。
できれば紫外線吸収剤不使用の日焼け止めを使いましょう。
土日の丸2日間完全な肌断食をしてみて肌トラブルが悪化したりしなければ、それを1か月程度続けてみてください。
最初は少々感じていた乾燥も、徐々にマシになってくるはずです。
*ここに注意! 肌断食の注意点4つとは?
肌断食の注意点は以下の4つです。
・日焼け対策はマスト
・肌が弱い方や皮膚性疾患がある方は医師へ相談する
・合わないと思ったら無理しない
肌断食のやり方のところでも触れましたが、日焼け止めはマストです。
高機能日焼け止めは肌への負担も強いので、ちょっとした外出程度であれば機能は低めの商品で大丈夫。
あとは日傘や防止、サングラス、マスクなどで物理的に紫外線を直接浴びないようにしましょう。
日焼け止めを使うことは完全な肌断食ではありませんが、日焼け止めを使うデメリットよりもメリットの方が高いため、必ず使用してくださいね。
そして肌が極端に弱い方、アトピーや脂漏性湿疹など皮膚疾患がある方は、肌断食を行う前に皮膚科へ相談しましょう。
勝手に行った結果、症状を悪化させてしまう恐れがあります。
肌はさほど弱くないという方でも、肌断食が合うか合わないかはやってみなくてはわかりません。
ちょっとでも合わないと思ったら、肌断食は停止してケアを戻してくださいね。
*私が使っていたスキンケア商品と肌断食を始めた経緯
はい、では2021年の4月で40歳になった私が使っていたスキンケア商品を紹介します。
最初、38歳くらいからはこれらの商品がスタメンでした。
左から、洗顔料としてビオレのマッサージ洗顔ジェル。化粧水としてナチュリエのハトムギ化粧水。オールインワンクリームのシズカニューヨーク。そして肌荒れクリーム、ユースキンAです。
どれもプチプラで口コミ評価高し! という素敵なケア商品です。
最初は良かったんですよね…。
インスタなどで情報を集めました。
毛穴が奇麗になる洗顔料で顔を洗い、コスパ最強のハトムギ化粧水で整え、オールインワンのシズカクリームを肌に塗り、さらにビタミンクリームで蓋をするという…。
増えてきつつあったシミがかなり少なくなって感動したのを覚えています。
ところが39歳の秋ごろから、加齢によって肌質が変わったのか、赤っぽくピリピリしだしたんです。
感じとしては、すごーく皮膚が薄くなった感覚…。
特に頬骨のところが薄く赤くなり、敏感になったようでした。
私は引きこもりなので普段は化粧をせず基本すっぴん。
そのため肌の変化や諸症状は、スキンケア類が原因だとすぐにわかりました。
多分、これだろうなと思ったのは洗顔料。
縦にのびてきつつあった毛穴を何とかしたくて口コミをチェックして使用してましたが、私には刺激がきつすぎた模様です。
14歳の上の子・ジョウは大丈夫だったので、多分年令による肌質の問題。
というわけで、まずは洗顔料を変えてみました。
ロート製薬が出しているお茶の洗顔フォームですね。
これは好きな香水と香りが似ているため、すぐにお気に入りに。
使って二日ほどで、お風呂上りに肌がピリピリして赤くなっていたのもマシになりました。
そのあと、やっぱり過剰ケアなのかもと判断。
ケア商品を減らすことにしてみました。
シズカクリームのあとに塗っていたビタミンクリームでの蓋をやめることに。
期間は一週間。
自分の顔を使った実験スタートです。
一週間の間、乾燥するかなーと思っていましたが、そんなこともなかったんですね。
おおおー、いい感じ(*‘∀‘)
それでもう少し減らすことにして、ハトムギとシズカクリームをやめます。
めっちゃ乾燥するかも…。
そう思ってましたが、やめたすぐあとは少々乾燥を感じた程度で、痛みがでるとか粉をふくといったことはありませんでした。
というわけで、現在はこの2つ。
ロート製薬のお茶の洗顔フォームで夜の洗顔を丁寧にして終わりです。
乾燥が気になるときに寝る前のワセリン少々。
朝は水での洗顔だけで化粧水もつけてません。
これが、超楽―!!! (*‘∀‘)✨
ケアってその作業が楽しいときもありますが、面倒くさいときもありますよね。
私も夜の一連の作業がプチストレスだったんだな、とわかりました。
水だけの洗顔で洗いっぱなしってめっちゃ楽ですよー!
*現在2週間経過中! 今のところ好調です
これは2週間前の顔と現在の顔です。
上が現在、下がケアをがっつりやっていたとき。
やっぱり下は赤味がありますよね…。
元々かなり黄色っぽい肌なので、白く赤く見えると首から下と違って違和感がありました。
今は、元の色に戻っています。
またスマホ写真では画像が荒くてわかりにくいですが、毛穴がだいぶ締まってきました。
やっぱりケアをしている最中に何度も肌を触り、それが刺激になっていたのでしょうね。
私は10年ほど引きこもりで在宅仕事のため、普段からほぼ化粧はしていません。
週に2日くらいですかね、化粧をすることは。
そして敏感肌ではありませんし、肌が弱いタイプでもありません(化粧品で肌荒れを起こしたことはない)。
なので肌断食をしやすい環境・肌質ではありますよね。
調子はよいので、もうちょっと続けてみようかなと思っています。
スキンケアが過剰だな、と思ったことがある方は、肌断食はおすすめです。
最初はメイクを少なくする、スキンケア商品の機能をまとめてみる(使うコスメ個数を減らす)ことからスタートしてください。
そして、休みの日はメイクもケアもなしにしてみる。
焦らず様子を見ながら、少しずつ進めてみてくださいね。
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