2、眼鏡活用法
私は眼鏡っ娘です。
……と書くと少し語弊があるのですが、まあ一応外に出るときは眼鏡をかけていることが多い人間です。
普段家の中では裸眼で、テレビやパソコン画面を見るときには眼鏡をかけ、スマホやタブレットを見るときには外します。
つまり眼鏡が行方不明になる確率が、非常~に高い習慣を持っているわけですね。
いつも言ってるわ。
「お母さんの目がなくなった~!」って。
最初はびびっていた子どもらもその内「目ぇちゃうやろ、眼鏡やろ」と突っ込みをするようになり、今ではすっかり慣れて「お母さんの目が二階の廊下に落ちてて踏みかけた」などと言ってきます。
なぜ二階の廊下に眼鏡がっ!??
ま、ええか。見つかってよかった。
さて、眼鏡ですね。
これは人間が発明したものの中でもその優秀さはトップに入るのではないか、と個人的には思っています。
もちろんホレ、洗濯機とかテレビとか、IHとか便利ですんげーな! と思うものはたくさんあるんですよ、ええ。
しかし、目が見えないということは不便なだけではなく、巨大な不安もつきまとうのですよね。
ジャパニーズホラーと一緒です。
「何が起こるのか、何がいるのか、何が見えているのか判らない」系の怖さというやつですね。
眼鏡諸氏は、それをかんたーんに解決してくれます。
シャッキーン! (と、私は眼鏡をかけるときにいつも掛け声をかけてしまうのですが)と顔にひっかければ、さっきまでぼやけまくって色くらいしか判らなかったさまざまなものが、それに書かれている小さな文字までハッキリと見える。
これは滅茶苦茶気持ちよい体験です。
さっきまで霞んでいた視界が、急にクリアになるのですもの。
段々目が悪くなっていく過程で「こらもうアカン」と眼鏡を最初にかけたときに受けた、あの強烈な衝撃と感動を何度でも味わえるのです。
見える……。
見えるわっ……!!!
みたいなやつですね。
一粒で二度美味しい、なんてレベルじゃないわよっ!
かけるたびに「世界ってこんなにきれい(もしくは汚い)だったんだー!!」という感動(と落胆)が味わえるわけです。
眼鏡をかけて落胆するときは、普段ぼやけているからこそ見えていないいろいろな不都合が見えてしまったとき。
たとえば床に落ちている大量の髪の毛や埃だったり、鏡の中にうつる自分の顔のシワ・シミ・縦にびよ~んとのびた毛穴だったりします。
見たくないもの、それすらもハッキリと見せてくれるのが、眼鏡諸氏なわけです。
でね、私がなぜ日がな一日眼鏡をかけていないかと言うと、私は極度の乱視なので(眼科曰く)視力検査をすれば低いんですよ。
しかし、乱視というのは一つのものが二つや三つに見えたりはしますけれど、視界そのものは割合くっきりハッキリしている人が多いんです。
「彼女は視えてません!」
と私と母を目の前にして断言した、高校生の頃に受診した目医者に対しては、心の中で盛大に突っ込みを入れておりました。
なんでやん、見えてるっちゅーねん。
せんせーが何歳くらいかもばっちり判るで~。
そんなことを思っていた記憶があります。
しかし遠くのもの、黒板(背が高かったので教室では後の席が多かったです)やテレビなどは、確かに見えにくいのでって眼鏡を作ったんですよね。
しかも私は鳥目なので、暗くなるとこれまた視力が低下します。
最初はいわゆる瓶底眼鏡というヤツになるはずでしたが、技術が進んでいたこともあってレンズはとっても薄くなりました。いえーい!✨
コンタクトというものに憧れたことはあるんですよ~。
ほれ、ブルーとか緑とか、キラキラした日本人にはない色を両目に入れたい! とファッションの面から考えたことはあるんです。
今でこそスマホのアプリでカラーコンタクトを入れているかのように加工できますが、平成中頃にはそんなことできませんでした。
物理的に色のついたレンズを眼に貼り付ける必要があったのですよね。
しかし普段からずっと眼鏡をかけているわけではないので、コンタクトにするのはちょっと面倒くさいか……そんなことを思って今のスタイルにしたのですが、間違いでしたよね。
視力矯正器具はかけるならずっとかけるの方が、視力は下がらないそうですね。
しかも私は精神状態が視力に大きく影響する人間なので、元気溌剌の時は視力もよくなる(精神的に落ちているときは視力も低下する)という何だかなーな体質です。
まあ良しとしておきます。
見えるときは、何もなくても見えるので。
さて、その眼鏡。
視界が良好になること以外に何かないのかしら、とつらつら考えていたら、ありましたよ!
それはね、自分にとって大変不都合なものを、しっかりと隠してくれるのです!!
はい、主に顔面に集中しましょう。
目の周り、何がありますか?
上から眉毛、睫毛、そして頬におりて、その間にある不都合なことを、ほどよ~く、隠してくれるのです!
いいですか、男女共に30代も後半になれば、目の周囲には不都合なものがわんさか現れます。
たとえばシワ、シミ、毛穴、無駄毛、ニキビなどです。
ここで眼鏡さんの登場です。
たったら~黒縁眼鏡~(*‘∀‘)♪ ←(ドラ〇もん風に)
フレームには各々好みがあるでしょうけれど、色が濃い目、そして太めのフレームを選んでみてください。
装着っ!!
じゃじゃーん! なんと、フレームが邪魔して不都合なもの達が隠れてしまいました~!!
グッジョブ、眼鏡フレーム!
これに気がついたのは、化粧するときは当然取る眼鏡を、1度メイクのあとにすぐかけてみたときのことです。
するとメイクをしたのだから当然毛穴等はマシにはなっていますが、それでも普段よりも若く見える気がする……。
うん? 何故だ!? と思ってじーっくりと観察。
そして、発見しました!
眼鏡のフレームで、目の下あたりにあるシミや、チョコレートの食べすぎで出来たニキビ、笑うと出来る目元のシワが、よく見えなくなっていることに気がついたのです!
……やるなあ、眼鏡 (; ・`д・´)
そう思いました。
だからノーメイク、つまり普段の顔のときも鏡の前で眼鏡をかけてみたのです。
するとメイクをしていない分はっきりと判るそれら見たくないものが、見事に隠されていることに気がつきました。
ブラボー! 眼鏡!! ( ゚Д゚)
ちょっと私、次からはもっとフレームが大きなものを選ぶわっ!
ちなみに、私は普通にしてても「仏頂面で怖そう」と人様に思われる外見をしているそうです。
これが眼鏡かけると更にキリリとしまってしまって「怖そう」の後に「家庭教師みたい」がひっつき、「怖そうな家庭教師」みたいな外見になります。
やだー。
そして眼鏡のフレームが薄ければ薄いほど外見はシャープな印象が高まるので、「怖そう」の前に「めっちゃ」という強調言葉までひっつくのです。
「めっちゃ怖そうな家庭教師」でっせ。
やーだー……(´;ω;`)
そのため外見の怖さを何とかしようと、今まではフレームの色が濃くさらに太いものを選んでいました。
ちょっと柔らかい雰囲気になれるかなって思ってのことですね。
しかし、フレームが太いと不都合なものまで隠してくれると気がついてしまった私。
ううーん、いい奴らだよ、眼鏡諸氏!
スタイリッシュかつ賢い感じに印象を変え、肌荒れを隠し、視界を良好にして身の安全を強化するとは。
中々やります。
あ、ちなみに眼鏡フレームは考え事の時にガジガジと齧ることも出来る、と書いておきましょう。
歯固めをしたい幼子にも、バッチリだねっ!!!