Sekime blog~パニック障がいのWebライター、アレコレ語る~

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エッセイ③いい匂い・悪い匂い

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 3、いい匂い悪い匂い


昔から、あまり香りがきついものは苦手です。

そのため私にとって、過剰な香水の匂いや柔軟剤・洗剤・化粧品の匂いが「悪い匂い」です。

 

現代っていい香りがするんです~みたいな宣伝が多くて、滅多に見ないテレビをつけてみた日にゃ、柔軟剤だ洗剤だ芳香剤だって香り商品が目白押しですね。

そーんなにあらゆるものが自分の香り(自称いい香り)を主張しまくっていたら、結局まざって悪臭になるんじゃないの? などと、私は半目になって思っているのであります。

 

服は無臭、髪も無臭、だけど彼または彼女からは通りすがりにかすかに石鹸の匂いが…!

みたいなのが、一番いいんじゃないのでしょうかねえ…。

清潔感では間違いなくトップに立てますし、悪い印象を抱きようがないですよね。

多少、いやいや、かーなりあくどい顔をしている方がいても、だってこの人の匂いは石鹸だよ? 的な感じで「この人は悪い人じゃない(はず)」って思ってくれるのではないか…。

 

思えば学生の頃。

体育が終わって授業のために教室に戻るとき、思春期の少女達は間違っても自分が「汗臭く」てはいけないと、必死のパッチで制汗剤をふりかけまくっていたわけです。

おそらく1週間くらいで缶1本なくなっていたんじゃないですかねえ。

〇×4とか、シー〇リーズとかの制汗剤。

それぞれ好みの制汗剤があるから大変なのですよね、学生の女子が着替える場所。

着替えのあとのロッカールームの空気は白くもうもうと煙っていて、色んな香りが混ざったために強烈な悪臭を生み出していましたよね。

覚えてますとも。

いつも鼻をおさえてたから。

単品ではそれぞれよい香りなのですが、混ざると最悪 (T_T)

私は多分一般的に「嗅覚がよい」人間だろうと思うので、つらかったです。

多彩な香りが自己主張しまくっているあの空間にいることが。

 

そして社会人になれば、毎朝毎晩の込み合った電車が学生時代の女子ロッカールームと同じ環境になります。

今はコロナ禍ですし、皆さんマスクをしているでしょうし在宅ワークも増えているためマシかもしれませんね。

しかしビフォアコロナの満員電車はえぐかった。

隣り合わせになった女性からの香り御一行様は次の通り。

・長い髪からシャンプーやコンディショナー、整髪剤の匂い

・顔からは各種コスメの匂い

・服からは柔軟剤の匂い

・全身からは本人が好む香水の匂い

もはやどこからどの匂いが来ているのか判らない状態でした。

 

つい、じい~っと顔を見てしまったものです。

すげーな、これだけ色々と香りをまとわせて、これが魅力的だと思ってるんだろうな、この人…。

あなた、いろんな香りをつけすぎて嗅覚がバカになってない?

香りはあなたの魅力を増すどころか、あなたを取り巻く「バリアー」になって近づきにくいよ?(;´∀`)

そんな感じに本気で心配になるほどの「香水女」とも何人も会いました。

さらに何がつらいって、電車の中には中年以降のさまざまな理由によるきつい体臭があるおじさま達もいらっしゃるんですよね。

薬剤の香り+ホルモンや分泌成分によるどぎつい体臭が混ざり合う場所、満員電車。

夏場であれば、さらに汗臭さまでついてくるという匂いの満員御礼プレイスでございました。

電車…自分のラッキーが試される空間だわ。

 

思春期は、まだ理解出来ます。

他人の視線や思惑がひたすら気になって、基本的には全員が自意識を大いに過剰にしている年代ですからね。

間違っても「あいつ、いつでもくせーよな」なんてことを思われたくないんですよね。

だけど学生はさほど整髪剤も使っていないし(たまに過剰な人もいますが)、そもそも肌もピチピチでいい香りがしますから、そんなに通りすがりの人間も苦しくありません。

そりゃあ制汗剤の香りの方が、汗臭ささや「ここ数日お風呂に入ってないの?」ってほどきつい体臭よりは絶対マシだと思います。

だけどいい年した社会人が、香水を瓶ごと振り掛けたのかってほどの強烈な匂いをまとうのは、マジでやめて~。


人間はストレスや加齢で体臭や口臭もきつくなってくるのが自然というものですから、ある程度は仕方ないとは思うのですが…。

でも若者には若者の匂いが、妙齢の男女には自然なフェロモンの匂いが、あるはずですよね。

体臭はきついものだけではないはず。

そんなに強烈な「作られた」香りをまとっていたら、あなた自身が持つ素敵な体臭やフェロモンは消えうせちゃうよ~と、思ってしまうのです。

 

あ、ちなみに私、香水は嫌いではありません。

というよりむしろ好きで、若い頃から小さな瓶でよく集めていました。

香水は、香りの芸術だと思っています。

一番好きな香水はエリザベス・アーデンの「グリーンティー」。

大学生の頃にどはまりして以来、あの香りはマイ・ベスト。

しかし香水にはつけ型のコツというものがあるのですよね。

体温が直ぐに上がって影響を受けやすい首筋や耳朶につけるやり方は、日本人にはやめていただきたい。

いや、これは語弊がありますね。

日本人にはやめてもらいたい、というのは間違いで、日本に住んでいるなら止めて欲しいってことです。

日本は温暖湿潤気候ですから、空気はいつでも湿り気を帯びからっとはしてませんよね。

そのために私達アジア系人種はキメの細かい素敵な肌をもっているわけです。

多くの場合で空気が湿っているからですね。

そこに芳醇な香りを、すぐに気化する状態でふりかけるとですね…。

匂いが、強く出すぎるのです。

もうガッと出る、ガッと!!

湿度の少ない国ならおそらく、爽やかに香るのでしょう。

風が多ければさらさらと香りが流れ、確かに魅力的だと思います。

しかし日本においては「すれ違った時にちょっと香ってつい振り返ってしまう」という程度を目指していただきたいのです。

そのためには、香水をつけるべき箇所は服の中です。

胸元、シャツでかくれる腕の内側、もしくは足首、髪の毛の先など。

それか、ハンカチなどにちょっとつけておいて持ち歩くとかね。

 

というわけで、かなり匂いに敏感な私は柔軟剤は使いませんし、洗剤も出来るだけ香りのないもの、化粧品も無香料のものを選びます。

そしてグレープフルーツやラベンダーのエッセンスを入れているペンダントをつけて服の中に入れていたり、ハンカチにお気に入りの香水を少しつけてカバンに入れています。

これだとふとした時に香ってリフレッシュでき、おすすめですよ。


さて次、いい匂いの方ですね。

これはダントツで、食べ物の匂いです!!

我が家は新興住宅街と呼ばれるようなところにたっている一軒家なので、隣近所とは家の距離がとても近く、夏になると全家庭が窓全開になります。

そのために色んなところのお母さんが、そこん家の子供に怒鳴っている声が響く場所なのですね。

ええ、今日は〇〇さん家が切れてはるわ、昨日はウチが切れてたのも聞かれてたんやろな~、ってなものです。

酷い怒鳴り声や罵り声はお互い様すぎて、児童相談所にも通告されません。

そして!

流れてくるのは声だけではありません。

毎朝、毎晩、食事時の良い匂いもすべからく流れてくるんです~・・・。

あ、今日は後ろの家はカレーだわ、それに何か揚げてる音もするからカツカレーか!あ、右隣は何かの炒め物だわ、これはゴマ油の匂い!

ちくしょー、腹減ったぜ!

くうううう~、そして今流れてきたのは・・・肉じゃがの匂いだ~っ!!!

…みたいなことを、毎日やるわけです。

せっかく我が家は我が家で夕ご飯のメニューを決めていたのに、隣近所の台所からの匂いでメニュー変更しようかと思うほどに苦しみます。

うあ、食べたい、私もそれ、食べたいっ! って思うわけですよね。

いやあ、食べ物の匂いの威力は強力で、ほんと~うにお腹が減りますよ。

だけどこれって優しい、いい匂いですよね。

そこには家族の姿があって、誰かが誰かと美味しいものを囲むイメージが湧いてくる匂いです。

当然笑顔もある。

食事の匂いは、幸福な匂いですよね。

出来れば身の回りには、幸福な匂いが一杯であって欲しいと思います。

 

…とか書いてる最中にも、どっかの晩ご飯の匂いが流れてきたわ~。

これはにんにくの匂い!!

うおおおおおおおお~…めっちゃお腹減った(;´∀`)

あ、涎出る。

うちも何か作りましょう。

 

あなたにとっていい匂い、そして悪い匂いはなんですか?

できればいつもいい匂いを軽めに周囲に漂わせて、幸せな気分になっていたいですよね。

きっと、笑顔でいられるように。