前回アメリカドラマの視聴感想で書いた「Forever」が大変面白かったので、またアメリカドラマをAmazonPrimevideoにてあさっていた私、見た覚えがないのに数話進んでいたアメリカドラマを発見したのですが、それが「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」でした。
あれー?と思ったのですが、どうやらスリラーやホラーが大好きな娘が途中まで観ていたらしいとわかり、へえと思ってシーズン1の1話をクリックしたのですね。
そしたら止まらなーい!!( ゚Д゚)
スリラーやホラーは苦手な私ですが、これはむしろ刑事ものといってよい話だったので、シーズン2まで5日ほどでガツガツ観てしまいました。
なぜシーズン3がないのか!!
その怒りを保ちつつ、ドラマの視聴感想を書いていきたいと思います。
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*「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」とは?
「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」はアメリカ合衆国のテレビドラマで、FOXブロードキャスティング・カンパニーのために制作されたクライムドラマです。
1話完結型でシーズン2まで制作されましたが、残念ながらそこで打ち切りになって終了しています。
2019年9月23日から2021年5月18日まで放送されていました。
製作総指揮はグレッグ・バーランティ。
バーランティは「ブラインドスポット タトゥーの女」などを手掛けたヒットメーカーですね。
このドラマは「メンタリスト」×「羊たちの沈黙」として人気が出ました。
シーズン1は20話、シーズン2は13話です。
・シーズン1のあらすじ
プロファイラーのマルコム・ブライトは、名高いシリアルキラー「外科医」を父に持つ30代の白人男性。
以前はFBIでプロファイリングをしていたが情緒不安定による行動でFBIを首になり、地元のニューヨークへと戻り、ニューヨーク市警の手伝いをすることになる。
マルコムは殺人者の視点から犯罪を見る変わった能力を持っており、他の警官が見逃す小さなことも拾えるため、殺人事件の調査に参加している。
父から離れるため名前を変え、10年間は会わずにいたが、父の模倣犯が出たことで精神病院に収容されている父親との対峙を余儀なくされる。
・シーズン2のあらすじ
妹のエインズリーが引き起こしたショッキングな事件を母や世間から隠すため、マルコムはさらに精神を削りながら殺人事件のプロファイリングに没頭していく。
そんな中、一般刑務所から精神病院へ戻った父でシリアルキラーのマーティン・ウィットリーは、ルームメイトと部屋を分かち合うことになる。
しかしルームメイトのせいで息子と思うように話せなくなったマーティンは、首尾よくルームメイトを追い出すことに成功。
さらに、精神病院の医務室で助手として働けるようになる。
*「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」のキャスト
マルコム・ブライト(旧姓:ウィットリー)・・・トム・ペイン
NY市警のコンサルタントを勤めるプロファイラー。
父がシリアルキラーであることによって発症した多くの精神的障害を持っており、基本的には情緒不安定。
父は犯罪者になったが裕福な家庭の出身で、基本的にお金には困っていない。
犯人の視点から犯罪を見ることができる能力を持っており、殺人事件を担当する。
自分もいつか父親と同じく社会病質者になるのではないかという恐怖と戦っている。
マーティン・ウィットリー・・・マイケル・シーン
主人公・マルコムの父で「外科医」の名前を持つシリアルキラー。
優秀な外科医として多くの賞賛を受けながら、裏では23件もの殺人を犯しており、現在は精神病院に収監されている。
サイコパスかつナルシストで、自分の家族を狂愛しており、何とか息子マルコムの人生に自分の存在を入れ込もうとする。
ギル・アロヨ・・・ルー・ダイヤモンド・フィリップス
ニューヨーク市警の重大犯罪担当中尉。
幼いマルコムからの通報を受けてホイットリー家を訪問し、外科医を逮捕した警官。
以来、マルコムの父代わりをしてきた。
マルコムがFBIを首になった後、市警のコンサルタントとして雇う。
エインズリー・ウィットリー・・・ハルストン・セイジ
ホイットリー家の長女でマルコムの妹。
父が逮捕されたときはまだ幼かったため、直接的な父との記憶はなく、情緒不安定な兄のよき相談役になっている。
賢く野心家で、現在はテレビのニュースレポーターとして活動している。
ジェシカ・ウィットリー・・・ベラミー・ヤング
マルコムとエインズリーの母で、マーティンの元妻。
マーティンとは離婚しているが、平和や安全、名家の誇り、名声だけでなく、名前まで彼に取られるのが嫌だったという理由でホイットリー姓を名乗り続けている。
アメリカの中でも裕福で由緒のある旧家出身で、実業家、慈善活動家。
夫の犯罪に対処するためにお酒におぼれ、アルコール依存症に苦しんでいる。
子どもたちを元夫から守るために努力している。
ダニ・パウエル・・・オーロラ・ペリノ―
NY市警の殺人課女性刑事。
元麻薬捜査官で、潜入によって精神を病み、麻薬中毒者になった過去がある。
マルコムの立場や困難に同情的な、勝気な女性。
JTターメル・・・フランク・ハーツ
NY市警の殺人課男性刑事。
最初はマルコムを毛嫌いしていたが、やがて認めるようになる。
黒人であることで人種差別を受け、警察内でつらい思いをしている。
*「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」の視聴感想
ここからはネタバレを含みます。まだ視聴されていない方はご注意ください。
サイコパスが出てくるのかあ……シリアルキラーか……と最初はビビり倒していた私、それでもこのプロディガルサンは夢中になり、シーズン2まで食い入るように観てしまいました。
マルコムはシリアルキラーの父を持つ、プロファイラーです。
幼少時に父が危険であることを確信し、自分で警察に通報、やってきた警官に「あなたが父に殺されてしまう」と告げることで、「外科医」として世間を恐怖に陥れていた連続殺人犯の父を逮捕に導きました。
その父、マーティン・ウィットリーは、逮捕以来精神病院に収監されています。
これ不思議なのが、どうして精神病院なんだろう、彼は意思がはっきりしていて自分のしていることをわかってるし、アメリカだし、23人も快楽殺人をしていたら即死刑になりそうだけどなあと思ったんですが、ドラマを見ていくうちに、裏で強力な政治力が働いていることがわかりました。
拘束され、行動を制限されているとは言っても、マーティン・ウィットリーは外部と電話で繋がることができ、幾多の難しい外科手術のサポートもしていましたし、勉強机や本棚、高そうなカーペットなども用意されている部屋で過ごしていました。
とても力がある協力者がいたからなんですね。
この協力者……というか、共犯者?というか、同じくサイコパスで冷酷非情なビジネスマンのニコラス・エンディコットが、シーズン1の大きな流れの最後にやってきます。
ニコラスは23年前にマーティンとお互いの犯罪について秘密協定を結んでいたため、彼の待遇をよくしていたセレブです。
マーティンが自分のことを家族に話したことを知って怒り、マーティンの元妻ジェシカに近寄り、息子のマーティンを策略によって殺人犯にし、娘のエインズリーを自分の思い通りに操ろうとします。
意外でしたね~。
最初はマルコムVSニコラス、もしくは家族の安全を脅かされたマーティンが何とかしてニコラスを殺すのかなあと思ってたんですよね。
しかし、実際行動を起こしたのは妹のエインズリー!
なんと、シーズン1の黒幕、ニコラスを惨殺。
この子は兄よりも父似だと思いますね。
思い切りがよい言動、何かをつかむためには大切なものも切り捨てる非情さ、頭の回転の良さなどが、マーティンにそっくりです。
そのためにシーズン2ではマルコムの精神が本気でやばいことになりますが、役者さんの「ギリギリの演技」が大変うまいので、こちらまで飲み込まれそうになってしまいました。
いやあ、すごいぞトム・ペイン!
大きなテーマとしては、主人公のトラウマと、ウィットリー家の受難、父との関係ですよね。
お父さんがシリアルキラーだったせいで、アメリカでは名の知れた裕福なウィットリー一家は大変な目に合います。
それまでの名声は完全になくなり、異常犯罪者の家族としてみられるわけですね。
子どもたちは学生時代ひどいいじめにあったそうですし(まあそうなりますよね)、母は社交界から追放され、基本的には人から無視されることに。
家族は何も悪いことをしていませんが、血が繋がっているという事実を世間は重く見るんですよね。
たとえば私の周りに「父は連続殺人犯で、精神病院に収監されている」という人がいたら、友達にはならない……ような気がします。
その子が悪いわけではないと頭ではわかっていても、やはりぞっとするでしょうし。
それぞれが苦労しながら何とか大人になったウィットリー兄妹。
兄は父の影響で殺人犯の考え方に興味を持ち、犯罪心理の道へ。
妹は犯罪を報道するレポーターになり、シーズン1の途中ではスタジオキャストにまでなりました。
しかし、2人とも父の犯罪由来の精神疾患を抱えて苦しんでいますし、母親の事業のお陰でお金には困っていませんが、バラ色の人生からは程遠い感じです。
闇がふかーいんですよね、ウィットリー家。
まあそこがいいんだけど。
ただひとりだけ嬉しそうなのはマーティン。
息子と娘が大きく立派になったと、むしろニコニコしていました(怖っ)。
そしてシーズン2です。
新しく、別の殺人鬼も登場!
シーズン2はキャサリン・ゼタ=ジョーンズさんが精神病院で働く医師として登場するのですが、最初、わからなかったです。
私長年ファンしてるのに。
「キャサリンに似てるなーこの女の人。でもキャサリンはもっと美人だわ」って思ってました(-_-;)
ご本人でした、すみません。
闇をまとう医師の役だからか、他の役のときより控えめなお化粧だからか、単に歳を召されたからか、私が知っている「あの絶世の美女」ではなかった……。
でもどうしてもキャサリンに見えるー!と思って調べたらご本人だったので、正直なところ、がっかりしちゃった。
彼女の登場は、キャサリン本人の希望だったそうですよ。
なんとマーティン役のマイケル・シーンさんと同じ街の出身だそうです。
それで、彼女はずーっとマイケルさんと共演したかったんですって。
シーズン1を観ていて、自分も参加させてほしいとディレクターに話にいったと書いてありました。
行動力がすごいな。
はい、話に戻ります。
シーズン2は殺人を犯してしまった妹、それを庇うため、死体をばらして処理した自分、その事実を母にばれないようにするため、マルコムの精神はいつも以上にギリギリでした。
まあ結局、割と早いうちに母にはバレました。
そして当時の記憶がほぼないために「俺が殺した」と教え込んでいた妹・エインズリーにも、真実がバレました。
いよいよ追い詰められたマルコムは、父からの接触を徹底的に避け、すこしずつ自分を取り戻しつつあったのです。
しかし、そこにきて発生した父の脱走報告。
実は同じく異常犯罪者だったキャサリン演じる「ビビアン・キャプショー医師」に誘拐されているのですが、マルコムは少しの手がかりからそれを見抜きます。
もういいじゃーん、ほっとけよ親父のことは!
あんた自分から不幸になってるよ~!
と画面の前で叫んだ私。
仕方ないですね……マルコムは父にあらゆる面で支配を受けていたわけで、他の誰かに父を殺されるのは耐えられなかったわけですから。
わざわざ飛び込んでいって、ビビアンから拷問を受け、一回は死にましたし(マーティンによって助けられましたが)。
正直なところ、シーズン1の方が「箱の中の女」という謎があって、マーティンの笑顔の異常さも際立っていたため、面白かったですね。
シーズン2は新しい殺人鬼との闘いではありましたけど、謎という謎はなかったですし。
まあ、各キャラクターの過去や性格がより詳しく描かれていたので、その点ではしっかり面白かったです。
イドリサ・タナカ検視官の死体愛を含む変人っぷりもよかったですしね。
シーズン2の最後は逃げようとしたマーティンが息子のマルコムに怒りと絶望を抱き、殺そうと襲い掛かったところを逆に刺されてしまうという展開になりました。
で、終わり。
刺されて倒れたマーティン、ナイフを持って呆然と見下ろすマルコム、そこにやってきてその光景に驚くダニ。
続きはー( ゚Д゚)!??
続きおくれー!
今すーぐーにー!
シーズン3カモーンщ(゚Д゚щ)!!!
キャストたちもドラマ打ち切りには驚いたようですね。
いろんな記事がでてました。
評価もよく、演技派が揃っており、大変面白いドラマだったのに……。
なんで打ち切りなのよ~!
そう考えると、BONESがシーズン12まであるってすごいことだとわかりますね。
いやはや。
とにかく、楽しい1週間の夜を過ごせました。
ありがとう、プロディガル・サン!
でも今からでもいいのよ、シーズン3を作っておくれ~(´;ω;`)