イギリスが生んだミステリの女王アガサ・クリスティーの女探偵、ミス・マープルですね。
マープルシリーズは何度もドラマ化、舞台化、映画化されていますが、1984年から1992年までに作られたジョーン・ヒクソン版がいろんなVODで放送されています。
2021年3月現在、「ミス・マープル」は以下のVODで無料視聴可能です。
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私はここのところ、AmazonPrimevideoで見ています。以上、宣伝でした。
ジョーン・ヒクソンさんはアガサ本人から「年を取ったらあなたがミス・マープルを演じてね」と言われた女優。
やはり作者一押しだけあって、想像通りのマープルです!
今回はそのシーズン2を紹介しますね。
シーズン2は、「牧師館の殺人」「スリーピング・マーダー」「バートラムホテルにて」「復讐の女神」の4作品です。
*BBCドラマ「ミス・マープル」ジョーン・ヒクソン版とは? シーズン1のあらすじ&感想も
1984年から1992年までBBCで作られたジョーン・ヒクソン版のテレビドラマ。
ミス・マープルの長編小説全てをドラマ化して、話題となりました。
また、主人公のミス・マープルを演じたジョーン・ヒクソンは、アガサ・クリスティー本人に「年を取ったらぜひミス・マープルを演じてね」と言われたほど、作者が持つイメージにぴったりだったようです。
ドラマの都合上、時代設定は原作よりも遅くした、1950年代前半に統一されています。
その点は原作と違いますが、それでもかなり原作に忠実に作られたとイギリスでも評判が高かったシリーズですね。
※シーズン1はこちらをどうぞ。
*キャスト紹介
キャスト(メインと準のみ)
ミス・マープル・・・ジョーン・ヒクソン
セント・メアリ・ミードに住む老婦人。
人間観察や声帯模写が得意で、村人たちと噂話をし、庭いじりをしながらゆったりと暮らしている。
推理方法は独特で、今までの人間観察による「〇〇はこんな人で、こんなことをした」という思いで話から、犯人の動機を見つけていくというやり方。
好物はヤマウズラやマロングラッセ。
甥に成功した作家のレイモンド・ウエストがおり、金銭的支援を受けている。
雪のような白髪にバラ色の頬、澄んだ水色の瞳を持つ。
スラック警部・・・デヴィッド・ボロビッチ
準レギュラーの警部。
スコットランドヤードの警部で、有能だが思い込んだら突っ走るところもあり、やや粗暴な口や態度。
最初はマープルの介入を嫌がっており、「おせっかいな婆さん」と言っては嫌々接している。
しかし段々と彼女の観察眼を認め、「あの婆さんがいれば」などと口にしたり部下に彼女の家へ訪問をし、話をするようにすすめたりする。
レイク巡査部長・・・イアン・ブリンブル
スラック警部の直属の部下で、人当たりのよい刑事。
上司のスラック警部がマープルにあしらわれている姿を後ろで笑っていることもある。子供が3人いる父親でもあり、マープルと子供の話をしたりもする。
クラドック警部・・・ジョン・キャッスル
スコットランドヤードではなく州の警察官で、優秀。
慎重な性格をしているが、自分に正直なため上に媚びることをせず、出世を何度も逃している。
「予告殺人」で初登場し、マープルは彼のことを知っているようだが、彼は挨拶をされてぽかんとした顔をしていた。
マープルに対して礼儀正しく、邪険には扱わない。
同じヒクソン版マープル作品映画の「鏡は横にひび割れて」では、設定が変更されてマープルの甥でレイモンドの従兄弟ということになっていた。
このときには、「ジェーンおばさん」とハグをしている。
*シーズン2 エピソード一覧
1話~2話「牧師館の殺人」
教会の会計責任者が射殺される事件が起きる。若い画家が殺害を自供するが、マープルらの証言が元になって釈放に。犯人の遺留品から何者かが副牧師を自殺に見せかけて殺そうとしたことがわかる。
3話~4話「スリーピング・マーダー」
ニュージーランドから移住してきたリード夫妻は、海岸を見渡せる別荘を購入。初めての家のはずだが、リード夫人のグエンタは自分が別荘の隅々まで知っているかのような感覚に陥る。
5話~6話「バートラムホテルにて」
マープルは療養と気分転換を兼ねて、ロンドンの格調高いホテル「バートラム」に滞在している。クラシックで優雅なホテルには、破天荒で有名な女優も滞在し…。
7話~8話「復讐の女神」
マープルは新聞の死亡欄をみて、少しの間呆然とする。そこにはかつて事件解決に協力してくれた富豪の名があった。彼の弁護士に呼ばれたマープルは、未解決の殺人事件の捜査をしてくれという富豪の遺言を知る。
*ミス・マープルシーズン2の感想
ここからはネタバレを含みます。まだ見ていない方はご注意ください。
何と言っても美しいイギリスの景色が、本当によいドラマですよね。
田舎のマナーハウス、手入れされた庭、午後の紅茶とマープルの澄んだ奇麗な青い瞳。
最高だわ、素敵°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°✨
やはり原作とは少々変更がありますが、それでも大事なところはちゃんと詰め込んでくれているのでお話も楽しめます。
とても心に残るのは、「復讐の女神」で富豪のラフィール氏がマープルにあててメッセージを書くところでしょうか。
ラフィール氏といえば、「カリブ海の秘密」で一緒に協力した傲慢で下品な大富豪ですよね!
そうか…あのおじさん、亡くなってしまったのか…。
というスタートでした。
まさか息子が殺人の容疑をかけられているとは知らなんだ!
「復讐の女神」では結局息子の疑惑も張らせましたし、何よりも周囲の人々の心理的描写がすごかった。
善人だからこそ殺されるという矛盾を、納得できるように説明してくれているんですよね。
なるほどな、だから彼女は殺されてしまったんだなと思えるのがすごい。
だけどこれが現代だったら? きっと誰からも理解はされないでしょう。
あの時代だったからこそとも言える殺害動機。
まあ、とはいえ、マープルは犯人に対する同情はまったくしていませんでした。
いつも美しいブルーアイズが、ああいったシーンでは超冷酷に映るんですよね。
「それはそれ、これはこれ。あなたがしたことは許されないこと」って、はっきりと瞳が告げています。
「牧師館の殺人」ではマープルたち田舎の人の習性が利用され、犯人のアリバイ作りに役立っているところなんかがうまいなあ!! と思いました。
とにかく田舎って、近所の人の動向を本当~によく見てるんですよね。
暇だからという意見もありますが、あれってきっと集団生活のための防衛本能ですよね。
狭い土地で変な人がいれば自分が危ない目にあうわけで…無意識でがっつり監視してしまう、というような。
ただひたすら、庭仕事をしているミス・マープルが素敵でした!
私も最近ガーデニングに興味が出てきているので、ついつい「どうやったらこんなに奇麗に咲くの!?」などとしみじみ見てしまいます。
「スリーピング・マーダー」は原作ではマープル作品の最後のものですよね。
マープルを支援してくれている作家の甥・レイモンドの従兄弟のジャイルズが妻のグエンタとイギリスに住むために別荘を買うところから始まります。
マープル最後の事件だけあって、アガサ・クリスティーは気合を入れて書いたのでしょうか。
いつもより人の機微や心情がクローズアップされていたように思いますね。
しかし、マープルはグエンタに「寝た殺人者は起こすな。これ以上首をつっこまないように」とアドバイスするくせに、自分はしっかりと村に静養のためとやってきて調査をするんですよね。
まあ若い夫妻が心配だったのは確かでしょうけれど、絶対自分も興味があったからだよね。
またいろいろ起こらなくてよかった殺人が起こりましたし、グエンタも怖い思いをするわけですから…寝た殺人者を起こすな、は正しかったんでしょうね。
このマープルシリーズは同じ主演女優で、まだ「魔術の殺人」「パディントン発4時50分」「カリブ海の秘密」「鏡は横にひび割れて」があります。
これはなぜドラマとしてシリーズ3とかではなく、単品で作られていますね。
いずれにせよ、どの映画もやはり面白いですよ。
そしてどの作品でも必ず登場する、イギリスにはなくてはならないティータイム!
美味しそうなケーキやサンドイッチと、可愛すぎるティーカップが最高。
ああ~、私は別に食器愛好家や収集家ではないのですが、これは好きな世界でした。
可愛くて素敵なティーカップ…あれで毎日午後のお茶を…いやあ、理想の夕方の過ごし方ですね!!( *´艸`)
ジョーン・ヒクソン版のドラマシリーズはこのシーズン2で終わりです。
先ほど言いましたように映画はこのドラマのキャラのままでいくつかあるんですが、もうちょっと長いことドラマもやって干しかったなあ~!
とはいえ、ジョーンさんは最後くらいには90歳近く、かなりよぼよぼの老女になってらっしゃったので…限界まで演じていたとは言えそうです。
きっとアガサ・クリスティーも満足だったでしょう。
クラシックなイギリス、それも田舎の世界に浸りたいなら、おすすめのドラマシリーズです~!!
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